|
東京・学生公聴会140名で成功!
―「9・11以後の世界」をトータルに検証―
去る10月12日(日)、北区赤羽会館で第14回目となる東京学生公聴会を開催しました。当日は140名ほどの参加者を得、朝10時半から午後5時半までのプログラムを無事終了することができました。
今回の学生公聴会では「9・11以後―世界はいま、どこへ向かっているのか」を全体のテーマに設定して、「9・11以後の世界」をトータルに捉え、様々な角度からの証言によって浮き彫りにすることを目指しました。そのために「9・11以後の世界」とアメリカ・アフガン・日本・朝鮮のそれぞれに焦点を当てた証言によって公聴会を構成しました。
●各証言概要
「二重基準」をゆるさない国際法秩序をつくろう
 |
「9・11以後の世界をどう捉えるか」についての証言では一橋大学教員の鵜飼哲さんが、ラッセル法廷におけるサルトルの発言やその後の国際法と国際司法制度の流れを確認した上で、そうした流れの中にアフガン民衆法廷を位置づける証言をされました。鵜飼さんは、国際法の発展に実効的な形で関与し、二重基準を許さない国際法秩序をつくっていくことの重要性を訴えました。 |
| アメリカについての証言はダグラス・ラミスさん。ラミスさんは、アメリカは9・11以後自らに(1)先制攻撃をする権利、(2)他国の政権を交代させる権利、(3)他国で外国籍の人を逮捕し、裁く権利、の三つの権利を与えたとし、アメリカは国際法を抜本的に変えよう(破壊しよう)としていると指摘しました。その上で、アメリカがアフガン攻撃の口実としているものには正当性がなく、アフガン攻撃は間違いなく侵略戦争に他ならないことを証言されました。 |
 |
 |
第7次調査の報告がなされたフリー報道写真家の楠山忠之さんの証言では、『黄色い死の袋』と『誰が私を殺すのか』という2本のビデオが上映され、クンドゥズとカブールの被害についての映像が公開されました。そこに映し出されたアフガンの土地と人々の姿は、アメリカの攻撃が紛れもない無差別爆撃であったことをはっきりと示していました。 |
朝鮮・日本に焦点
歴史認識が不可欠・ナショナリズムの台頭に警鐘
学生公聴会の特色の一つとして取り入れた朝鮮に関する証言では、証言者の板垣竜太さんは日朝首脳交渉とアメリカの対北朝鮮強硬政策の織りなすこの間の朝鮮半島をめぐる情勢を「資本の論理を媒介にした現実政治と、米国中心の覇権主義的な軍事戦略の力学として展開されて」いると指摘。そして「今日の反戦平和の運動も朝鮮をめぐる歴史的な構造に対する認識抜きにはあり得ない」として、いま日本で戦争に反対していくためには、何よりも植民地主義の克服が重要であることを強調されました。 |
 |
 |
最後に日本に焦点を当てた太田昌国さんの証言では、グローバリゼーションの進行の中で日本の戦争責任問題が未決のままにあらたな軍拡が進んでいる状況が指摘され、日本人拉致が明らかになった「9・17」以降の日本社会の有様を「植民地支配・アジア太平洋戦争などの総括を通じて、アジア民衆から加害の歴史を告発されてきた日本社会が、はじめて「無垢な」被害者を得たことによる「居直り」の論理の充満」と評され、偏狭な排外主義的ナショナリズムの台頭が戦争国家化への道の原動力になっていることに警鐘を鳴らされました。 |
●公聴会を終えて
〜自分たちの頭と体で作り上げ、充実した内容〜
この公聴会を準備した東京学生実行委員会は今年の五月上旬に立ち上げられ、半年近くの時間をかけて準備を進めてきました。読書会を重ねることで証言の内容を自分たちなりに検討したり、公聴会が具体化してからは様々な集会や大学に出かけてチラシを配布するなどの宣伝をするなど、自分たちの頭と体で公聴会を作り上げようと努力してきました。当日の結果から言えば、内容は充実したものが作れたけれど、参加者の数は満足できるものでなかったと思います。もう少しマスコミを使ったり、実行委員それぞれが周りの人にしっかり声をかけられれば、もっと多くの参加を得られたのではないかと思います。
そのような反省がありながらも学生の参加者も多かったし、何よりも内容の濃い各証言によって私たちの狙いは十分に果たすことができたので、公聴会全体としては成功だったと言っていいと思います。若者の手で公聴会を一つ成功させられたことは私たちにとって大きな経験になりましたし、このアフガン民衆法廷の運動に多少なりとも意味のある貢献ができたことはとてもよかったです。
公聴会が終わって学生実行委員会の大きな目的は達成しましたが、この後一番大事な12月の第二回・第三回公判を控えているので、学生実行委員会としても証言の記録作りなどに引き続き全力を挙げ、最後の公判にも貢献していきたいと思っています。
(実行委員長 吉田 遼)
▲ページのTOPへ戻る
|